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那須川天心、80分の緊急会見で訴えた思い…SNSの誹謗中傷に一線

試合後の言葉が注目された那須川天心さんが、約80分にわたる会見でSNSへの思いを伝えました。

そこで今回は、天心さんが自ら語った会見の話題をきっかけに、次の4つの構成でニュースと知ると面白い豆知識をご紹介します。

  1. 那須川天心さんが会見で伝えた思いのニュース紹介。
  2. 「匿名性と情報拡散の心理」に関する2つの豆知識。
    SNSで急に攻撃的になるのはなぜ?あなたの中の「もう一人の自分」が目覚める心理現象がやばすぎる!
    炎上がなくならないのは禁止されるとやりたくなる人間心理が原因だった!?
  3. Xのコメントまとめ。
  4. 筆者の感想。

今回の会見を見つめながら、匿名性や情報を制限する際の反応にまつわる豆知識にも触れ、意見が異なる相手とSNSでどう向き合うかを考える機会になれば幸いです。

それでは早速、那須川天心さんが会見で伝えた思いのニュースから見ていきましょう。

那須川天心さんが会見で伝えた思いのニュース情報

天心さんが会見で伝えた内容の関連ニュースをまとめました👇。

今回の天心さんの問題提起を入り口に、SNSで言葉が強くなる場面や情報への関心が高まる仕組みを考える、匿名性と情報拡散に関する2つの豆知識をご紹介します。

SNSで急に攻撃的になるのはなぜ?あなたの中の「もう一人の自分」が目覚める心理現象がやばすぎる!

インターネット上で、普段と違う強い言葉を使う人を見かけたことはありませんか。

こうした行動を考える視点の一つが、集団の中で個人としての自覚や責任感が変化する「脱個人化」です※1。

ただし、匿名になると脳が自分を見失い、必ず攻撃的になると証明されたわけではありません※1。

ジンバルドーが調べた匿名性と行動

1969年、心理学者フィリップ・ジンバルドーは、匿名性と他者への行動の関係を調べる実験を報告しました※1。

参加者の顔をフードで隠す条件と、名札などで個人が分かる条件を比較しました※1。

相手に電気ショックを与えていると思わせる課題で、匿名条件の参加者がより長くショックを与えるという結果が報告されています※1。

相手が実際に電気ショックを受けていたわけではなく、この結果だけで匿名性が道徳的判断を麻痺させると結論づけることもできません※1。

「自己認識」の変化をどう考えるか

脱個人化は、名前や顔が分からなくなることそのものではなく、自己への注意や責任の感じ方の変化に関わる考え方です※1。

私たちは普段、自分の行動が周囲にどう見られるかや、自分の価値観に合っているかを考えています。

集団に入り込む場面では、こうした意識の向き先が変わると考えられてきました※1。

ただし、ネット上の誹謗中傷の多くを、この一つの仕組みだけで説明することはできません。

現代のSNSでは集団の規範も大切

その後の研究では、匿名性だけでなく、その場でどんな行動が望まれているかという集団の規範が注目されています※2。

1998年のメタ分析では、脱個人化した状態が一律に反社会的行動を生むという説明への支持は限定的でした※2。

一方、その状況で目立つ規範に沿った行動が強まるという関係が示されています※2。

したがって、実名や写真を公開すれば攻撃的な投稿が必ず減るとは言えません。

匿名性と行動の関係は、周囲の雰囲気や規範も含めて考える必要があります※2。

書き込む前に、自分の言葉が相手にどう届くか、周囲の勢いに流されていないかを振り返ることが、一つの実践的な工夫になります。

炎上がなくならないのは禁止されるとやりたくなる人間心理が原因だった!?

有名人が写真の削除を求めたことで、かえってその写真が広く知られるようになった事例があります※3。

これは炎上全般の原因を一つに決める話ではなく、情報を抑えようとする働きが逆効果になる場合の話です。

バーブラ・ストライサンドに由来する名前

2003年、歌手バーブラ・ストライサンドは、自宅が写った写真をめぐり、写真家らに5000万ドルの訴訟を起こしました※3。

もともと広く注目されていなかった写真は、この動きをきっかけに多くの人に知られるようになりました※3。

そのため、ここでは閲覧数の細かな数字よりも、削除の要求自体が新たな関心を呼んだ点に注目します。

この事例に由来する「ストライサンド効果」という名称は、2005年にTechdirtのマイク・マスニックが用いました※3。

禁止や制限が関心を引くこともある

情報へのアクセスを制限されたと感じると、かえって知りたいと思う場合があります。

この反発を理解する視点の一つが、自分の自由を取り戻そうとする心理的リアクタンスです※3。

ただし、情報が広がる背景には、反発だけでなく、報道や好奇心、共有のしやすさなど複数の要因があります※4。

SNSでは、削除を求めたという出来事そのものが話題になり、元の情報に注目が集まる場合もあります※4。

情報を抑えようとする行為は、ときに意図と逆の結果を招きます※4。

一方、正当な削除要請まで控えるべきだという意味ではなく、状況に応じて理由を分かりやすく伝えることも大切です。

Xのコメントまとめ

ここからは、天心さんの会見とその周辺の話題について、Xに投稿されたコメントをまとめましたので、紹介していきます。

筆者のコメント

今回の那須川天心さんの会見で、私が最も気になったのは、伝えようとした意図と、受け取られた意味の間にできる距離です。

話す側は前後の事情まで知っていますが、読む側が最初に触れるのは、数行の投稿や短い見出しだけということがあります。

そこで印象が固まると、後から説明が加わっても、最初の受け止め方を変えるのは簡単ではありません。

天心さんが改めて会見を開いたことには、その難しさが表れているように感じました。

一方で、意図が伝わらなかったという説明だけで、聞いた人の疑問がすべて消えるわけではないと思います。

選手の発言をどう評価するかは、それぞれの観戦経験や、競技に求めるものによって違います。

違う感想が並ぶこと自体は、スポーツを楽しむ場の豊かさでもあるはずです。

その豊かさを失わないためにも、厳しい意見と、相手を傷つけることが目的の言葉は、丁寧に分けて考えたいです。

試合の組み立てや発言について具体的に話すことと、本人や周囲の人を一括りにして否定することでは、会話の向かう先が変わります。

相手が有名な選手だから何を言っても平気だろうと考えるのは、あまりに一方的ではないでしょうか。

報道によると、天心さんは家族やトレーナーに向けられる攻撃にも言及しました。

競技の感想を伝えるはずだった場所が、関係のない人まで傷つける場所になるのは、私も残念に感じます。

また、応援するファンに、批判への反論を受け流してほしいと呼びかけた点は考えたいところです。

自分が好きな選手を悪く言われれば、言い返したくなるのは自然な気持ちだと思います。

ただ、その一言がさらに強い反論を呼び、いつの間にか試合の話から離れてしまうこともあります。

本人が望む応援の形を聞くことも、ファンとしてできる大切なことなのだと感じました。

SNSでは反応するまでの時間が短いので、相手の意図を確かめる時間を自分で作る必要があります。

私は、読み終えた直後に感情が大きく動いたときほど、すぐ投稿せず、少し時間を置きたいです。

そのうえで残る意見なら、相手に伝わる言葉を選んで書けばよいのだと思います。

今回の会見に賛成するかどうかだけで人を分けると、せっかくの問題提起まで対立の材料になってしまいます。

何を言いたかったのか、どこには同意できて、どこには疑問があるのかを、別々に考える余裕を持ちたいですね。

天心さんの言葉をきっかけに、選手も観客も、自分の考えを持ちながら安心して競技を楽しめる場所について考えていきたいです。

引用文献

※1 Simply Psychology「Deindividuation in Psychology」
https://www.simplypsychology.org/what-is-deindividuation.html

※2 Postmes & Spears(1998)「Deindividuation and antinormative behavior: A meta-analysis」
https://doi.org/10.1037/0033-2909.123.3.238

※3 Verywell Mind「The Streisand Effect: Why Hiding Information Backfires」
https://www.verywellmind.com/streisand-effect-8654367

※4 Jansen & Martin(2015)「The Streisand Effect and Censorship Backfire」
https://ijoc.org/index.php/ijoc/article/view/2498

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