
今森茉耶さんがYouTube初投稿で生活費や今後について語り、再始動への応援と厳しい受け止め方がSNSで見られています。
そこで本記事では、今森さんの発信を入り口として、以下の4つの構成でニュースとネット上の反応を考える豆知識をお届けします。
今森茉耶さんのYouTube初投稿のニュース紹介。
「ネットの攻撃と傍観者の心理」に関する2つの豆知識。
「暇だから荒らす」は嘘だった!?炎上やネット荒らしには共通の人格パターンがある
炎上を見ても助けない「傍観者」には、心理学的な理由があった
Xのコメントまとめ。
筆者の感想。
今回のニュースに注目しながら、ネット荒らしや周囲の人の反応にまつわる豆知識も身につけていただき、批判と攻撃の違いについて改めて考えるきっかけになれば幸いです。
それでは早速、今森茉耶さんのニュースを見ていきましょう。
今森茉耶さんの近況報告のニュース情報
今回の今森茉耶さんのYouTube初投稿に関するニュースをご紹介します。
今回の今森さんへのさまざまな反応をきっかけに、ネット荒らしの傾向と、攻撃を見た人の心理にまつわる2つの豆知識をご紹介します。
「暇だから荒らす」は嘘だった!?
炎上やネット荒らしには共通の人格パターンがある
インターネット上で意図的に他者を挑発したり、会話を混乱させたりするトロール行動には、暇つぶしだけでは説明しきれない側面があります。
2023年にPLOS ONEに掲載された研究では、トロール行動と特定の人格特性との相関が報告されました。※1
その研究で扱われたのがダーク・テトラッドですが、暇つぶしという動機が嘘だと証明されたわけではありません。
「ダーク・テトラッド」とは何か
ダーク・テトラッドとは、研究で用いられる四つの人格特性の総称です。※1
マキャベリアニズムは、自分の目的のために他者を操作しようとする傾向です。
ナルシシズムは、自己の重要性を高く捉え、称賛や特別な扱いを求める傾向です。
サイコパシーは、この研究では冷淡さや衝動性などに関わる特性として測定されています。
サディズムは、他者の苦痛を楽しむ傾向を指します。
四つは区別される特性ですが、相互に関連する部分があり、ここでの尺度は個人の診断や「悪人」の判定を目的とするものではありません。※1
1,026人を対象にした実験でわかったこと
研究ではドイツ語を使う1,026人を対象に、人格特性や普段のトロール行動について調べ、実験場面でのトロール行動への動機も測定しました。※1
四つの人格特性すべてが、自己申告によるトロール行動の尺度と有意な正の相関を示しました。※1
特にサイコパシーとサディズムは、実験場面でのトロール行動への動機を予測する要因になりましたが、それだけで因果関係が確定するわけではありません。※1
攻撃的なユーモアなどとの関連も報告され、人格特性だけでなく、笑いの好みとの関係も検討されました。※1
悪意は「性格」ではなく「傾向」として測れる
重要なのは、これらの尺度が「悪人かどうか」を二分するものではなく、特性の程度を測るために使われていることです。
特性の程度とトロール行動との関係が示されても、すべての人が同じ組み合わせを持つわけではなく、一つの投稿からその人の人格を決めつけることもできません。
また、行動への批判や事実確認を求める意見まで、まとめてネット荒らしと呼ぶのは適切ではありません。
トロール行動には、特定の人格特性との測定可能な相関が報告されています。
サイコパシーやサディズムが動機の予測に関わったという結果は、研究参加者を対象にしたものであり、個々のSNS利用者を診断する根拠にはなりません。
研究は攻撃の背景を考える材料になりますが、攻撃を正当化したり、批判する人すべてにレッテルを貼ったりするためのものではありません。
炎上を見ても助けない「傍観者」には、心理学的な理由があった
誰かがSNSで攻撃されていても、周囲の人がすぐに支援の声を上げるとは限りません。
その背景には、共感の程度や、攻撃を受けた人に責任があると感じるかどうかなど、複数の要因が考えられます。
UCLAの研究は、投稿の内容によって、攻撃を見た人の受け止め方が変わり得ることを示しています。※2
「感情的な投稿をすると、助けてもらいにくくなる」
研究チームは18歳から22歳の118人を対象に、架空の人物KateのFacebook上の投稿と、そこに寄せられた攻撃的なコメントを見せました。※2
投稿は恋愛についての個人的な内容とテレビ番組についての内容に分けられ、それぞれ肯定的な内容と否定的な内容が用意されました。※2
個人的な内容や否定的な内容の条件では、共感が低く、被害者にも責任があるという評価が高くなる傾向が報告されました。※2
ただし、限られた年齢層と架空の投稿を用いた結果であり、感情を表す人はあらゆるSNSで助けてもらえない、と一般化することはできません。
傍観者が助けない「もう一つの理由」
この研究では、共感や被害者への責任帰属が、支援しようとする意図に関係していました。※2
測定されたのは支援する意図などであり、実際の支援行動が激減したという結果ではなく、報告された条件間の差も小さいものでした。※2
また、周囲に人が多いほど責任が分散するという従来の傍観者効果を直接検証した実験ではないため、そのオンライン版と断定することはできません。
傍観者が行動に移る条件とは
研究は、攻撃を受けた人への共感を促すことが、周囲からの支援を考えるうえで重要だと示唆しています。※2
支援の形には、本人への励ましや、攻撃的な投稿を広めない選択などが考えられますが、すべての状況で同じ効果が得られるとは限りません。
感情を表した人に責任を押しつけるのではなく、見る側が自分の受け止め方を振り返る材料として研究を読むことが大切です。
投稿の内容が、攻撃を見た人の共感や責任の捉え方に影響する場合があります。
しかし、この結果だけで傍観者が支援しない理由をすべて説明したり、被害者に感情を隠すよう求めたりすることはできません。
攻撃を見かけたときは、憶測を広めず、必要に応じて支援や通報を考えることが、小さな一歩になり得ます。
Xのコメントまとめ
それでは、今森茉耶さんのYouTube初投稿のニュースについて、Xで寄せられたコメントをまとめましたので、紹介していきます。
筆者のコメント
今森さんのYouTube初投稿を巡る反応を見て、同じ発信でも、見る人によって関心の向く場所が大きく違うと感じました。 今後の活動を応援する人がいる一方、過去の出来事や出演作品への思いを優先して受け止める人もいます。 その違いを無理に一つの結論にまとめる必要はないと思います。 応援するかどうかは、それぞれが実際の発信や行動を見て決めればよいからです。
気になったのは、生活費についての説明が、本人の説明を超えた想像につながりやすいことです。 部屋の印象や見た目から収入を推測することはできても、それだけで何かが証明されたわけではありません。 本人が否定している話を、確かな裏づけなしに事実のように扱うことには賛成できません。 疑問を持つことと、その疑問を断定して広めることの間には、立ち止まる余地が必要だと思いました。
同時に、すべての批判を嫌がらせとして扱うのも違うと感じます。 作品を楽しんでいた人が失望を表したり、説明に納得できないと述べたりすることは、意見としてあり得ます。 問題は、何について批判しているのかが分からなくなるほど、人格への攻撃や決めつけが中心になってしまうことです。 具体的な行動を取り上げる言葉と、相手そのものを傷つける言葉は、区別して読みたいです。
ネット荒らしの研究を知ると、強い言葉を使う人を心理学の用語で説明したくなるかもしれません。 しかし、投稿だけを見てサイコパシーやサディズムと決めるのは、研究の使い方として慎重さを欠きます。 攻撃を止めるための知識が、新しいレッテル貼りの道具になることは避けたいです。 私たちが確認できるのは、その人が実際に書いた言葉や行動であって、測定していない人格ではありません。
傍観者についての豆知識も、読む側の姿勢を考えるきっかけになりました。 本人の言い方が気に入らないと、攻撃を受けていても支援に値しないと感じてしまうことがあるのかもしれません。 ただ、すぐに声を上げない人にも事情があるため、沈黙だけで冷たいと判断することはできないと思います。 コメントを書く以外にも、憶測を拡散しない、攻撃を面白がらないという関わり方があります。
今森さんには、これからどのような発信を続けるのかを、行動で示してほしいと感じます。 見る側も、一本の動画や短い切り抜きで将来まで決めつけず、時間をかけて判断する余地を持ちたいです。 支持と批判が混在する場だからこそ、確認できたことに沿って話す姿勢を大切にしたいと思います。
引用文献
※1 PLOS ONE「The dark tetrad and online trolling revisited with a glance at humor」
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10004561/
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0280271
※2 UCLA Newsroom「UCLA psychology study explains when and why bystanders intervene in cyberbullying」
https://newsroom.ucla.edu/releases/ucla-psychology-study-explains-when-and-why-bystanders-intervene-in-cyberbullying



























