サイゼリヤ「キッズドリンクバー」で料金誤徴収発覚　全国で返金対応へ

今回のサイゼリヤの「キッズドリンクバー」料金誤徴収のニュースを見て、正直とても驚きました。子ども向けに100円で提供されているはずのドリンクバーが、一部の店舗では大人用の300円で会計されていたり、単品注文ではなく料理やデザートとセットでしか頼めないように案内されていたというのです。金額差にすれば200円程度のことかもしれませんが、「子ども料金」という明確な区分がある以上、それを正しく伝えられていなかったのは保護者にとって大きな不信感につながると感じました。

特に、サイゼリヤは「安くて美味しい」というイメージが強く、ファミリー層の利用がとても多い外食チェーンです。小学生以下の子どもを持つ親にとって、ワンコイン程度で頼めるキッズメニューやドリンクバーは家計に優しく、安心して利用できる要素のひとつでした。だからこそ、こうした誤徴収のニュースは「子ども料金すら正しく扱われていないのか」という不安や不満に直結しやすいのではないかと思います。

ただ一方で、サイゼリヤが発表の中でしっかりと謝罪をし、全国の店舗で返金に応じる姿勢を見せたことは評価できます。客からの申告内容を販売履歴データと照合して対応するというのも、杜撰な返金ではなく誠実な処理を心掛けている印象を受けます。もちろん、「そもそも誤徴収が起きなければ良かった」というのが本音ですが、発覚後の動きとしては比較的迅速で誠意ある対応だったのではないでしょうか。

また、今回の件で改めて考えさせられたのは「小さな金額でも積み重なれば大きな問題になる」ということです。仮に全国の多くの店舗で誤って300円を請求していたとすれば、その金額は膨大なものになります。さらに、返金対応に必要な人件費やシステム調整のコストも加わるでしょう。企業にとっては大きなダメージですが、何よりもブランドイメージへの傷が深刻です。

SNSなどでも「子ども料金なのに大人料金を取られた」という体験談が広がれば、一気に拡散され、炎上につながりかねません。そうした時代においては、今回のような「説明不足」や「案内の誤り」がいかに重大なリスクであるかを企業は再認識する必要があると感じます。

消費者としては、「大企業だから安心」ではなく、レシートや会計内容を自分で確認する姿勢も大切なのかもしれません。実際、今回も「おかしい」と気づいた利用客の指摘がなければ、そのまま気づかれずに続いていた可能性があります。

今回のサイゼリヤの一件は、「子どものためのサービス」がかえって保護者の不信を招いてしまった事例と言えます。ただ、今後しっかりと改善され、より分かりやすく安心して利用できる仕組みに変わるならば、サイゼリヤに対する信頼は回復できると思います。利用者としては「今後どう改善するか」に注目していきたいと感じました。