
ニュースを見て最初に驚いたのは、「住宅街の用水路にアユが群れていた」という光景そのものです。日常のすぐそばで、自然の営みがふいに現れる瞬間というのは、どこか幻想的でもあり、同時に現代の生活圏と自然との“境界の薄さ”を感じさせます。米子市の用水路「米川」に現れたというアユの群れ。水深わずか5センチほどの浅瀬に数十匹が泳いでいる様子を想像するだけで、どれだけ人々の目を引いたかが分かります。SNSで話題になってもおかしくない、まさに“現代の都会の小さな奇跡”といえる光景です。
しかし、この出来事には単なる驚きや癒しだけでなく、“人と自然のルール”が潜んでいました。漁業権が設定されていないため「捕っても違法ではない」と思いがちですが、実際には鳥取県の漁業調整規則によって、9月26日からアユは禁漁期間。つまり、たとえ住宅街の用水路であっても、捕れば法律違反。6か月以下の拘禁刑や10万円以下の罰金の可能性もある――こうした背景を知ると、一気に“ニュースの見え方”が変わります。
多くの人は「用水路=公共の水路」「誰のものでもない」という感覚を持っていますが、実際には自然の一部であり、季節ごとに守るべきルールがある。これが“文明と自然のちょうど狭間”にある現実です。今回の出来事は、アユが産卵のために河口へ向かう「落ちアユ」と呼ばれる現象によるもので、米川が取水している日野川から流れ込んだことが原因とのこと。つまり、人が作った水門や取水設備のわずかな構造の違いで、自然のルートが一時的に変化したというわけです。
このように見ると、“アユの大群”は単なる珍事ではなく、環境と人間社会がどれほど密接に結びついているかを教えてくれる自然からのメッセージのようにも思えます。農業用水としての役割を果たす米川が、一瞬だけ“生命の通り道”になった。それは、水門の開閉、季節のタイミング、川の流速、すべてが偶然重なった結果。人が意図せず作り出した“生命の舞台”だったともいえます。
こうしたニュースが注目を集める背景には、都市生活の中で“自然との再会”を求める無意識の願いがあるのかもしれません。コンクリートの街の中に突然現れるアユの群れ。それは、どこか懐かしく、癒される風景でありながら、「自然を利用すること」と「自然を守ること」のバランスを問い直すきっかけにもなります。私たちはこのニュースを“珍しい話”で終わらせるのではなく、自分たちの暮らす場所のすぐそばにも、確かに“命の循環”が息づいていることを再確認する機会にしたいと思いました。
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<ツイッターの反応>
News Cast Japan
@news_cast_japan【鳥取】住宅街の用水路に大量「アユ」出現…住民驚き 勝手に捕っても良い? 確認してみると… apex-cast.com/72942/
京極典厩
@kyogoku_tenkyu住宅街の用水路に大量「アユ」出現…住民驚き 勝手に捕っても良い? 確認してみると… news.yahoo.co.jp/articles/0ce33… これは問題はないと思っている。拾得物に近いと思うしな。あと捕獲してもまずいぞ。本来水がきれいなところにいるはずだが、ただでさえ川魚なのでw
史爺
@ck882538住宅街の用水路に大量「アユ」出現…住民驚き 勝手に捕っても良い? 確認してみると…(BSS山陰放送) news.yahoo.co.jp/articles/0ce33… 鳥取県米子市から境港市に流れる農業用水路「米川」にアユが大量に泳いでいる。 なぜ?
黒木秀樹
@puoifo住宅街の用水路に大量「アユ」出現…住民驚き 勝手に捕っても良い? 確認してみると… topics.smt.docomo.ne.jp/article/bss/re…
服部堂
@hattoridouなんか変なニュース(´・ω・`) 住宅街の用水路に大量「アユ」出現…住民驚き 勝手に捕っても良い? 確認してみると…(BSS山陰放送) news.yahoo.co.jp/articles/0ce33…
帝虎 金龍🐾
@kinryu15住宅街の用水路に大量「アユ」出現…住民驚き 勝手に捕っても良い? 確認してみると…(BSS山陰放送) #Yahooニュース approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=h… ある国の人達は、でけぇ網を持って捕りまくってるけどな…




























